マンション管理問題研究家
マンション管理士 橘高 照男
の部屋
（きったかマンション総合管理事務所）
説明と私の見解
●マンションに住むということは？
私はマンションに住んで40年になります。とても恥ずかしいのですが初めてマンショ（中古）を購入して住みはじめた頃は管理費を支払っていれば何もしなくても快適だなと思っていました。管理組合のことも考えてもいませんでした。当時はマンション管理については全く無知でした。言い訳になりますがその頃はは管理に関する情報もなく私のような人が多かったように思います。
しかし、1990年代の初め頃2度目のマンションに移って私は初めて管理組合の理事を努ることになり、マンション内の様々な問題に直視しなければなりませんでした。このことは大変貴重な経験となりました。
私が学んだことは、マンションの居住者には『権利』と『義務』があるということです。
残念ですが『権利』を主張する人は多いですが『義務』を果す人は少ないことです。
マンションには専有部（自分の居室）と共用部（専有部以外の部分）があり、全員でこの共用部を管理することからマンションの現状を知ることが必要です。そのためには管理組合の役員経験は重要だと考えます。自分達の財産（マンション）は自分達で守ることへの第一歩となります。
●マンションの管理組合とは？
管理組合とは、かたい法律用語で言えば、マンションの建物を所有する区分所有者（持ち主）全員で当然に組織される団体です。マンション法である『建物の区分所有等に関する法律（区分所有者法）』で定められおり区分所有者である限り逃れることはできません。
一人一人がマンションの持ち主となりマンション内の様々な問題を全員で話し会いで解決する必要があります。自分達の財産（マンション）は自分達で守るという意識がとても大切になります。
この管理組合の運営は近年大変難しさが増してきています。なぜなら築年数が増したマンションでは『居住者の高齢化』と『建物の老朽化』が顕著なため、今までとは違った専門的知識が必要となってきたからです。
さらにマンションに関する新しい法律改正がされたことへの対応も運営するうえで難しさが増してきています。だからといって管理を委託している管理会社に任せっきりでは好ましくありません。
●マンション管理計画認定制度とは？
・改正マンション管理適正化法第５条の３及び第５条の４に基づき、マンションの管理組合 は、自らのマンションの管理計画を、推進計画を作成した都道府県等の長（以下計画作成
都道府県知事等」という。）に提出し、一定の基準を満たす場合、計画作成都道府県知事
等による認定を受けることが可能である。
・この管理計画認定制度を通じ、管理組合による管理の適正化に向けた自主的な取り組みが 推進されるほか、管理計画の認定を受けたマンションについて、市場で高く評価れるなど
のメリットが期待される。また、良質な管理水準が維持されることで、居住みならず、
周辺地域の良好な居住環境の維持向上にも寄与するものと考えられる。
・また、管理計画の認定を受けたマンションを取得等する場合において、（独）住宅金融支
援機構の【フラット３５】及びマンション共用部分リフォーム融資の金利の引下げ等を行
うことが検討されている
（マンションの管理の適正化の推進に関する法律第5条の3に基づく
マンション管理計画に関する事務ガイドライン（国土交通省）HPより）
簡単に言えば一定の基準を満たすマンションの管理計画は地方公共団体の認定を受けるこ
とにより、その結果そのマンションは社会的評価を受け、様々な利益を享受できる予定で
す。そのためには認定基準の16項目と都道府県等の独自項目をクリアーする必要がありま
す。認定を受けると築年数が経過したマンションでも価値が上がる場合があります。
また今まではマンションの管理は管理組合の自主的管理に委ねられていたが、管理不全マ
ンションには行政が積極的に関わることが可能になったのです。
●マンション管理士とは？
マンション管理士とは、マンション管理士試験に合格し、マンション管理士として登録を
受け、マンション管理士の名称を用いて、専門的知識をもって、管理組合の運営その他マンションの管理に関し、管理組合の管理者等又はマンションの区分所有者等の相談に応じ、助言、指導その他の援助を行うことを業務とする専門家です。
（公益財団法人 マンション管理センターのHPより）
マンション管理問題は多種の法律から建築、設備まで幅広い知識と業界との繋がりが必要
です。マンション管理士は万能ではありませんが、私はマンション管理士は良き相談相手で問題解決に向けてコーディネーターの役割を果たすべきと考えています。
またマンション管理士はマンション管理計画認定制度において事前審査を担う重要な立場
でもあります。